ためしに直近3年間の年間運用利回り順にソートしてみました。
直近1年だと偶然の可能性がある為、ある程度の期間でみるため3年間で設定しています。
日興グローイング・ベンチャーファンドの3年間の平均年率は30.96%となっています。
つまり3年間平均30%で運用できた場合124.6%のリターンとなります。
ひふみ投信が平均年率10%程度であることろ考えると、実は日興グローイング・ベンチャーファンドの成績は、
群を抜いていることとなります。
しかし、直近の1年間でみると▲18.41%となっており若干見通しが心配な状況になっています。
今回は日興グローイング・ベンチャーファンドがどのような投資信託なのか?
今後の見通しはどうなのかという点にフォーカスしてみていきたいと思います。
日興グローイング・ベンチャーファンドとはどのような投資信託?
日興グローイング・ベンチャーファンドがどのような投資信託かをまず見ていきましょう。
日興グローイング・ベンチャーファンドの投資理念と投資対象
日興グローイング・ベンチャーファンドは上場して5年以内の高成長新興企業に投資を行う投資信託です。
また当然のことですが新興企業に投資を行っているということもあり、
バリュー株ではなくグロース株投資となっています。
構成上位銘柄
日興グローイング・ベンチャーファンドの構成上位銘柄は以下のようになっています。
上位10銘柄で35%程度となっているので比率は大きいですね。
首位のイトクロは「塾ナビ」「家庭教師比較ネット」「医学部受験マニュアル」をはじめとした領域特化型ポータルサイトを運営している企業でバリバリのベンチャー企業ですね。またWEBのマーケティング事業もおこなっている、今流行のITベンチャーですね。
日興グローイング・ベンチャーファンドの業種別構成比率
以下は投資をしている企業の分野なのですが、
以下のようにサービス業と情報通信サービス業に偏っています。
ベンチャー企業なので金融や製造業のような重厚長大な産業の割合は殆どないですね。
日興グローイング・ベンチャーファンドの運用成績
それでは本題に入りまして直近3年間非常に調子の良い成績をだしている、
日興グローイング・ベンチャーファンドですが実際のところはどうなのか?
今後の見通しについて分析していきたいと思います。
長期の運用成績から見えてくる危うさ
直近3年間の成績は堅調でしたが、以下運用レポートを見ていただきたいのですが、
運用を開始した2003年からというくくりでみると、
大きな上下動を繰り返しながら上昇していることが分かります。
特に景気がいいときは好調ですが、悪いときは一時35000円~8000円まで4分の1まで下落しています。
当時投資された方は絶望の淵にたたされたことでしょう。
高いリスク=標準偏差の高さ
投資におけるリスクというのは値動きの荒さを指します。
この値動きの荒さを指す指標として標準偏差という指標が一般的に使用されています。
<引用:Morning Star>
出来うるだけ長い10年間でみると年率でトータルリターンは年率21.37%、標準偏差は24.72%年率となります。
この数値が示すことは今後一年間のリターンが以下の間に収まることが想定されます。
1標準偏差つまり68%の確率で
21.37%-24.72% (▲3.35%) ~ 21.37%+24.72%(+46.09%)
2標準偏差つまり95%の確率で
21.37%-24.72%×2 (▲28.07%) ~ 21.37%+24.72%×2 (+70.81%)
3標準偏差つまり99%の確率で
21.37%-24.72%×3 (▲52.79%) ~ 21.37%+24.72%×3 (+95.53%)
の成績となるということがいえます。
大きなリターンを狙える反面、おおきんあ損失を被る可能性がある、
ハイリスク・ハイリターンの投資先であるということが出来ます。
日興グローイング・ベンチャーファンドのまとめ~今現在一番儲かっている投資信託ではあるが・・・~
日興グローイング・ベンチャーファンドは過去3年間の年率平均は最も高い成績を収めていますが、
設立以来過去15年でみると年間で4分の1になるような時期もあり、
非常に値動きの荒いハイリスク・ハイリターンの投資信託であることが分かります。
グロース株というのは値動きが激しく尚且つ歴史的に長期間でみると、
バリュー株投資に対して低いリターンとなっているので、長期投資には適さない投資信託とえます。
☞ バリュー株投資とグロース株投資の違いを徹底解説-どちらの成績が高いのか?-
バリュー株は小型バリュー株は年率15%、大型バリュー株は年率10.5%に対して、
日興グローイング・ベンチャーファンドの対象である小型グロース株は年率8.8%に留まっています。
小型バリュー株を行い安定して年率10%以上のリターンをだしているBMキャピタルなどのファンドに投資を行ったほうが、
長期的な資産形成には向いているということが出来るでしょう。
安定運用!!評判のBMキャピタル(CAPITAL)の運用成績・利回り・投資手法を紐解く!日本のアクティビスト型バリュー株ヘッジファンドを紐解く。
オルタナティブ投資のすすめ
また更に高い利回りをリスクを低く求める為には、私が専門にしているオルタナティブ投資を取り入れる必要があります。
オルタナティブ投資は市場平均に連動せず、尚且つ高いリターンを出すことが出来る投資の形態です。
先程のBMキャピタルは安定したミドルリターンを出し続けるヘッジファンドですが、
更に高いリターンを下落リスクをおさえながら狙うことができるPEファンド形式で運用しているファンドを含めて、
ランキング形式にて紹介しておりますので参考にしてみて下さい。