コモディティ
オルタナティブ投資の中でも、
個人投資家にとっては、ヘッジファンドやPEファンドと並んで最も馴染みがないのがコモディティ投資なのではないでしょうか。
そう考えると、不動産投資というのはかなり馴染みのある、
昔からの投資手法ですよね。衣食住の観点からも当たり前と言えば当たり前なのですが。
コモディティ投資と言えば金(きん)投資が大昔から有名ですよね。
→インフレ対策に金投資は有効なのかを徹底検証
今回はそもそもコモディティ投資とは何を意味しているのか、
そこに潜むリスクとは、投資する方法は、
などなど、なだらかに解説をしていきたいと思います。
コモディティ投資とは?まず最初に思いつくのが原油?
コモディティとは、日本語訳をすると「商品」ですよね。
商品に投資をするということです。
商品がそもそも投資対象になるとはどういうことなのか、
と最初は思ってしまいそうですが、価格変動のあるものは基本的になんでも投資対象になります。
投資信託や債券などの金融商品と基本概念は変わりません。
商品の値が変動するのは、誰でも聞いたことがあるインフレでも価格が変わりますよね。
コモディティで代表する商品は基本的に「世界」の需要と供給で値段が変わってきます。
その代表商品は以下の通りです。
- 金
- プラチナ
- 銅
- アルミニウム
- エネルギー
- 原油
- 砂糖
- 米
- とうもろこし
- 大豆
- コーヒー
- 牛肉
- 豚肉
大企業が資産運用でよくエネルギーや原油などのコモディティ商品が、
などといったような声をあげていますが、
まさにこのような商品に投資をしているのですね。
ワイン投資なんかも、昔聞いたことがあります。
個人がコモディティ商品を購入するのであれば、投資信託がメジャーです。
もしくはヘッジファンドなどに投資してより間接的にコモディティ投資を実行していくことになるでしょう。
iシェアーズ S&P GSCI コモディティ・インデックス・トラスト(投資信託)が一番有名でしょうか。
こちらはコモディティETFになります。
コモディティETFのメリットとデメリットは何か?リスクから考えてみる
コモディティ投資を活用するメリットは、何よりも資産分散ですね。
金融商品とは相関のないコモディティに投資をすることで、
資産を安全に運用をするということです。
インフレが起きれば実物資産としての価値も高まり、資産の向上に繋がります。
不動産と同様、インフレが見込まれる日本では、頼もしい投資先になるかもしれませんね。
デメリットは明確です。
- 手数料が高い
- 配当がない
の2点です。
やはり金融商品という見えないものではなく、コモディティは「実物」ですので、
保管費用も掛かりますし、取り扱っているファンドもそこまで多くなく、
手数料はそのぶん高くなってしまいます。
ETFでも他商品と比べ、相対的に高い水準にあります。
考えてみれば当たり前ですが、資産分散とはやはり外貨預金も含め、
手数料が高くかかってくるものです。
まだまだ投資を初めてそこまで日が経っていないという人が、
適当に手軽に始める投資ではないと言えます。
配当金ももちろんなく、狙うのはキャピタルゲイン一本です。
安定的に配当収益を得たいという人には不向きな投資でもあります。
コモディティ投資のリスク
当たり前ですが、コモディティ投資の最大のリスクは「価格変動」です。
価格変動によるリスクは多くの要素が入り混じっており、
プロの投資家でも失敗するのは普通です。
価格変動の影響は主に以下のようなものが起因となります。
- 政治・経済
- 世界の需要・供給
- 社会情勢
- 気候
麦などは気候もリスクになる、というのはまさに商品に投資しているという実感ができるでしょう。
加えて、為替リスクも当然あります。
コモディティ投資の実物資産は日本円だけではなく、
ドルを主要とした外貨建てで決定されることもあります。
コモディティ商品の値段が上昇していても、
取り扱っている通貨によっては、為替変動により、日本円に戻した時に損をしていました、ということになっては目も当てられません。
非常に難しい投資ですよね。
まとめ
もうすでにかなりの資産を築いており、
本当に資産分散をしたいという方はコモディティ投資はおすすめです。
しかし、まだまだまずは第一段階の投資元本を大きくしていく、
という人であれば、まずは着実に大きなリターンが狙える投資案件を探すことをおすすめします。
その他のコモディティに関する記事も、「金」をはじめ、解説をしていますので、
それでもコモディティがやりたいという方はチェックしてみてくださいね。
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